登壇者インタビューその1

2017年駒場祭学術企画で登壇される、恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表の清田隆之さんをインタビューしました。

Q.どのようなきっかけで桃山商事としての活動を始められたのですか?
A.当時通っていた早稲田大学のクラスの女子が、男子の意見が欲しいとうことで、恋愛相談をもちかけてきたんです。僕は中高男子校だったこともあり、どう答えたらよいかわからなくて、中高時代からの男友達を3〜4人ほど集めて、複数人で話を聞いていたんです。それだけいれば、1人くらい役立つことが言えるかなって(笑)。その時の活動としては、レンタカーを借りて相談に来てくれた女子と江ノ島や奥多摩や富士急ハイランドに出かけ、車の中でひたすら愚痴や悩みを聞くという、わりとチャラい活動だったんです。メンバーでその子をチヤホヤする、みたいな。この活動が珍しかったのか、口コミで噂が広まり、徐々に活動が本格的になっていったのでユニット名をつけることになったんです。それが「桃山商事」という名で、会社みたいな名前がいいねってことで僕が思いつきでつけました。

Q.何をモチベーションに活動されていたのですか?
A.普通にわいわい楽しかったし、純粋に女子を楽しませたいという気持ちもありましたが、同時にそんな活動をしている自分たちに酔いしれてる部分も正直ありましたね(笑)。でもある日、いつも通り活動して女の子を自宅まで車で送り届ける帰り道で、「おにぎり事件」が起きたんです。僕たちはしゃべり疲れて後ろで寝そうになっていたんですけど、話がつまらないことに定評のあったドライバー係のメンバーが、助手席の女の子に「おにぎりの具、何が好き?」って話しかけているのが聞こえてきて。それで相手は「私はこんぶかなぁ」って答えたんですが、その後、「あのつまらない男がこんな他愛もない質問からどうやって会話を広げるんだろう……」ってヒヤヒヤしながら聞いていたら、「いいよね、こんぶ。俺、しゃけ!」ってそいつがリアクションしたんですよ。「しゃけって何だよ……もっと気の利いたこと言えよ」って心の中で思っていたんですが、それから会話は意外にも盛り上がっていった。そこで考えたんです、会話が結構盛り上がってたのはなぜだろう、って。今の会話を分析してみると、質問→答え→答えを一旦肯定する+自分の意見を返す、という構造になっているんですよ。なるほど……これこそが会話のキャッチボールか!と衝撃を受けました。思うに、我々が普段やっていたのは、ただ単に面白いことを言って騒いでいただけ。これは言わば“プレゼンテーション”であって、コミュニケーションではないんですよね。僕たちの話がたとえ面白かったとしても、その人にとっては、自分自身の話をたくさんする方が断然面白いし楽しいはずだって、その一件で気づかされたんです。それからは「遊んで盛り上げる」というスタイルから「相談者さんの話に耳を傾ける」というスタイルに、徐々に切り替えていきました。このスタイルが今も続いている、という感じです。

Q.桃山商事さんが書かれた『二軍男子が恋バナはじめました。』(原書房)という本の中に、「短距離型復縁」という言葉が出てきますが、この言葉にはどのような意味が込められているのですか?
A.簡単に言えば「別れてからすぐに復縁する」ってことなんですが、この実体って、別れというより大がかりな仲直りのことだと思うんですよ。大ゲンカによってどん底に落ちた気持ちが、仲直りによってV時回復する。そうすると、「やっぱりお前しかいない!」「超愛してる!」ってなりますよね(笑)。それは心がジェットコースターのように乱高下したことによって生じた強烈な感情だと思うんですが、そこに「好き」というラベルを貼ってるだけに過ぎないのではないかと疑っています。「短距離型復縁」の人は、ケンカして仲直りする、というプロセスに依存してしまっていて、これがないと恋人関係を維持できない。逆に安定した関係ではこのプロセスが生じづらいから、退屈を感じたり、「もしかしたら好きじゃないかも……」という気持ちが湧いてしまったりということがあると思うんです。「短距離型復縁」は何度も「好き」という気分を味わえるので、プロセス依存に陥る危険度が高いのではと思っています。

Q.最後になりましたが、“歩く東京ウォーカー”と呼ばれる清田さんのおすすめデートスポットを教えてください。
A.デートスポットを調べまくっていたのは昔のことで、今や全然詳しくないんですが……ひとつおすすめなのは、「相手の地元に行くこと」。もっとも、いきなり「君の地元に行きたい」なんて言ったら怪しまれちゃうし、地元ってデリケートな部分でもあるから難しいんですが、これは必ずしも生まれ故郷じゃなくてもよくて、要するに「相手が思い入れの深い土地」という意味です。そういう場所に行くと語りが誘発されるし、相手の色々な面がわかって、普通のデートよりも楽しくなることがある。相手が楽しくいられる場所や環境に行くことで、その人の魅力が最大化され、一緒にいる自分も楽しくなり、相手もさらに楽しくなる……という好循環を桃山商事では“恋のエコサイクル”と呼んでいるんですが、「楽しませねば!」と肩に力を入れ過ぎちゃうより、一緒に楽しむという発想でデートに臨んでみるとうまく行くように思います。

ありがとうございました!

 

実はこのインタビュー、当初は1時間半の予定だったのが、3時間もかかったんです!お話があまりにも興味深くて、ついついたくさん話してしまいました。

清田さんが書かれた本のレビューも書いていますので、過去の記事もぜひご覧ください!

 

 

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